新築一戸建て住宅の火災保険選び
自分が住む家にぴったりの火災保険について、注意したいポイントや選び方などを紹介しています。新築一戸建て住宅の場合はどのような点に注意して選べばいいのか、一緒に検討したい3つの特約、火災保険に入るタイミングについてなどをチェックしてみましょう。
家の購入と火災保険はセットと考える
火災保険は割高に感じることも多く、「本当に入らないといけないものなのだろうか」と思ってしまう人もいるのではないでしょうか。“自宅が火事になる”ということをリアルに想像できる人もなかなかいませんよね。しかし、新築一戸建て住宅を購入するにあたり、『火災保険に加入する』ことは必須です。家を購入するなら、火災保険はセットであると考えましょう。まず、火災保険の重要性について説明します。
住宅ローンを組む人の火災保険
住宅ローンを利用する際、お金を借りる条件として「火災保険に入ること」が必要になります。銀行やハウスメーカーから火災保険の見積もりをもらうことも多いのではないでしょうか。住宅ローンは数十年と長期にわたって返済していくことが大半ですが、その間に火事にあう可能性は十分にあります。もし火災被害にあって家が全損した場合であっても、ローンは返済しなくてはいけません。そういったときに返済が滞らないように、当面のお金を確保することができる保険に入っていることで、銀行側も返済してもらえないリスクをなくすことができます。ただし、銀行やハウスメーカーから推奨された保険は、内容によっては割高に感じることもあります。自分でプランを吟味して火災保険を選ぶことが大切です。
住宅ローンを組まない人の火災保険
ローンを組まない人の場合、火災保険には入らないという選択肢もあります。しかし、ローン返済が滞るリスクがないという状態であっても、火災保険は重要です。煙草を吸わない人や、オール電化などで自宅に火の気がないという人は、確かに火災リスクが少なくなります。ただし、日本の火災理由で最も多い割合を占めるのは、実は「放火」なのです。自分たちで使う火に注意することで火災リスクは防げますが、他者からの放火、隣家からの延焼などは、どうしても防ぐことはできません。自分たちの過失以外の火災リスクにも備えるため、やはり火災保険への加入は大切になります。
想定されるリスクから補償内容を考える
以前の火災保険は補償内容が決まっているパック型のものが多かったですが、最近では補償内容を自分で選ぶことができるカスタマイズ型のものも増えてきています。必要がないと思う補償内容を外すことによって、保険料の節約が可能です。例えば、「水災、風災、盗難、外部からの衝突」などの補償に関しては、住む環境によって不要になることもあります。
火災保険と一緒に検討したい3つの特約
火災保険加入のときにあわせて検討しておきたい、3つの特約についてご紹介します。
家財保険
建物の中に収容している、家具や衣類、家電製品などの『家財』を補償する保険です。火災が屋内から発生した場合、ほとんどのケースで家財も大きな被害を負っています。火災リスクに備える保険に入るのであれば、建物だけではなく家財を補償できる保険もプラスしておきましょう。
地震保険
地震が原因で火災や津波が発生することがありますが、その損害は火災保険では補償されません。そのため、地震が原因で生じた建物や家財への損害を補償する「地震保険」に入っておくことがおすすめです。
個人賠償責任保険
個人賠償責任保険は、他者へ何らかの被害を負わせて賠償責任が発生した時に補償してくれる保険です。家の中だけではなく外で発生した損害も補償してくれます。飼っている犬が他者にケガをさせてしまったり、子供がお店の商品を壊してしまったりしたときなどに使用できます。なお、個人賠償責任保険は自動車保険などにも付帯していることがあるので、すでに加入している場合は火災保険に付帯させる必要はありません。
1年契約と長期契約
火災保険には契約期間があり、年ごとに更新する「1年契約」と数年分まとめて契約する「長期契約」の2種類を選ぶことができます。長期契約は、最長10年まで契約することができます。契約期間が長くなるほど1年あたりの保険料が割安になるため、総額の保険料を節約したい人は長期契約がおすすめです。ただし期間内の保険料をまとめて支払う必要があるため、一時的に高額な保険料を支払うことになります。
新築戸建てを建てる方が火災保険に入るタイミング
新築の戸建てを建てる場合、家は引き渡しの瞬間から家主のものになります。引き渡しまでは施工会社が火災保険などに加入していますが、引き渡しからはその保険が適用されません。よって、引き渡しまでには家主が火災保険に加入を完了させている必要があります。ただし、引き渡し直前に申し込みをすれば大丈夫というわけではありません。契約時の書類に不備があった場合などは、契約完了までの期間が延びる可能性があります。引き渡しの瞬間に間に合うよう、余裕を持って加入しておくことが大切です。
火災保険を途中解約すると返戻金が返金される
火災保険を契約していても、何らかの事情によって期間中に転居することもあります。その場合、火災保険を解約すれば、前もって支払っていた保険料が解約返戻金として帰ってきます。1年契約でも長期契約でも返金があるので、転居する場合は忘れずに解約処理をしましょう。